アジアシリーズ vol.3 マレーシア特集 レクチャー編『POLITIKO』
講師・コンセプト:ムン・カオ
11/8 (火) ─ 11/12 (土)
会場森下スタジオ
日程11/8(火) 19:00
11/9(水) 19:00
11/10(木) 19:00
11/11(金) 19:00
11/12(土) 18:00
受付開始は開始時間の1時間前、開場は30分前
所要時間120分(予定)
言語英語(日本語通訳付き)、日本語表記
参加費¥1,500 (当日+500円)
先行割引¥1,100
5演目セット¥1,200
3演目セット¥1,300
学生 ※当日券共通。当日受付で要学生証提¥1,000
高校生以下
※当日券共通。当日受付で要学生証または年齢確認可能な証明書の提示
¥1,000
POLITIKO0
spac Pamphlet当日パンフレット(PDF)


カードゲームで体験するマレーシア政治のオモテとウラ

 『POLITIKO』は、参加者自身が政党となって、民族や居住地、政治的立場の異なる支持者を奪い合うカードゲーム。今回は、クリエイターのムン・カオのトークと、約90分(予定)のプレイタイムを通じ、多民族国家マレーシアならではの複雑な社会背景を立体的に伝える。「政党再編」などの戦略、「ガソリン補助金」「水道の無料化」といった政策、時には「セックススキャンダル」「メディアコントロール」といったブラックな手札も駆使して、勝利を目指そう?!

 

POLITIKO ルール

フォトギャラリー

アーティスト

POLITIKO2

ムン・カオ

デザイナー、アーティスト

1982 年クアラルンプール生まれ。絵画、インスタレーション、演劇のほか、カードゲームなどアートにとどまらない分野で作品を発表。主な活動に、マレーシアの政治に基づいたカードゲーム「POLITIKO」の製作、風水専門家とのコラボレーションなど活動は多岐に渡る。Zedeck Siewと共に、遊びを通して学ぶことを研究する リサーチ・イニシアティブ団体 CENTAUR (Centre for Artful and Useful Recreation) を結成している。

キャスト/スタッフ

講師・コンセプトムン・カオ

ゲームデザイン、イラストムン・カオ
ゲームデザイン、テキストシュウ・ゼデック
アートディレクション、グラフィックデザインタン・シュエリー

制作砂川史織、三竿文乃、喜友名織江

協力公益財団法人セゾン文化財団
共催国際交流基金アジアセンター
製作・主催フェスティバル/トーキョー

アジアシリーズ vol.3 マレーシア特集

多民族社会の現実に応答する多様な表現

 マレー系、中華系、インド系住民などで構成される多民族多言語国家、マレーシア。外資系企業の誘致や、IT、重工業の充実といった経済政策を通じ、積極的なグローバル化を図ってきた同国のリアルな日常、その葛藤とは――。

 同時代の演劇、パフォーマンスを紹介する「公演編」とディスカッションやゲームを通じてマレーシアの社会、文化を伝える「レクチャー編」からなるプログラムには、さまざまな民族的バックグラウンドを持つアーティストが参加。建国間もない1960年代生まれのジョー・クカサス、ウォン・オイミンと、高度成長へと向かう70年代後半から80年代生まれのリー・レンシン、ムン・カオ、スリ・リウら、異なる世代のつくり手の眼差しも、マレーシアの現在をより多層的に描き出す。

 今回のF/Tのコンセプトは「境界を越えて、新しい人へ」。異なる言語、宗教、生活習慣を持つ民族で構成されたマレーシア社会において、アーティストが抱く課題意識、表現手法は、今、まさにグローバル化が生み出す諸問題に向き合いつつ、多様性のあり方を探る日本の観客とも、深く響き合うはずだ。



アジアシリーズとは?

 アジア地域から毎年1カ国を選定し、その国の舞台芸術を中心とするアートを特集するシリーズ。綿密なリサーチを通して知り得た歴史、文化、社会背景を踏まえつつ、現地で活動するアーティストを紹介、さらに多様な言語、文化、身体のあり方を前提とした継続性のある交流を行なう。F/Tではこれまでに韓国(F/T14)、ミャンマー(F/T15)を特集。いずれにおいても、各国のアートシーンを俯瞰しつつ、それぞれの社会のあり方を反映する気鋭のアーティストの作品をキュレーションしてきた。




F/Tトーク 多民族国家マレーシアにおけるアートプロジェクト

マレーシアのマルチメディア・アーティストのファイルズ・スレイマンと、現代美術家ロスリシャム・イスマル(イセ)。それぞれのアプローチで都市を捉え、さまざまな地域で先駆的なアートプロジェクトを展開し注目を集める彼らを招き、同国におけるアートシーンやカルチャーの現状について、都市やコミュニティに焦点をあてたトークを開催する。


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ファイルズ・スレイマン

1982年プタリン・ジャヤ生まれ。ビジュアル、マルチメディア・アーティスト。マレーシアのマルチメディア大学MMU Cyberjayaで映画とアニメーションを学ぶ。主にアナログな手法を用いながら、デジタル様式も取り入れる作品で、インディーズバンドのミュージックビデオの制作、短編映画のアニメーションの制作、音楽イベントでのVJ、舞台演出など幅広い活動を展開している。日常に溢れる物事を主題として扱い、ライブに近いかたちで様々な作品を手掛ける。ユーモアにあふれた親しみやすい物語や手法の中に、シニカルな社会的なメッセージが込められた作品はマレーシアのアート関係者の中でも高い評価を受けている。Digital Art + Culture(DA+C)フェスティバルのプログラム・ディレクターも務める。

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ロスリシャム・イスマイル(イセ)

1972年コタバル生まれ。マラ工科大学卒業。都市コミュニティにおける個人的な経験と大衆文化をもと創作する現代美術家。インスタレーション、ビデオアート、参加型プロジェクトなどその表現方法は多岐に渡る。主な作品にマレーシアの家庭に伝わる料理や伝統をテーマにした「The Lagkasuka Cookbook」(2012)は、英国統治時代に国境が引かれたマレーシアとタイの狭間の地域で生まれた軍隊の食事「マウンテンライス」を、その土地に暮らす祖母の昔の記憶を頼りに、レシピとイラストをまとめ一冊の本にするというアートプロジェクト。またシンガポール・ビエンナーレでは地元の各家庭の冷蔵庫の中身を展示するインスタレーション作品「Secret affair」(2015)を発表し、食を通じて、その土地で暮らす人々やコミュニティ、生活様式や文化を浮かび上がらせる作風で知られている。

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聞き手:
小川希 (Art Center Ongoing 代表/TERATOTERAディレクター)

1976年神楽坂生まれ。2001年武蔵野美術大学卒。2004年東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。2002年から2006年に亘り、大規模な公募展覧会 『Ongoing』を、年一回のペースで企画、開催。その独自の公募システムにより形成したアーティストネットワークを基盤に、2008年に吉祥寺に芸術複合施設Art Center Ongoingを設立。現在、同施設代表。また、JR中央線高円寺駅~国分寺駅区間をメインとしたアートプロジェクト『TERATOTERA(テラトテラ)』のチーフディレクターも務める。

会場東京芸術劇場 アトリエイースト
日程10/22(土) 15:00
入場料500円(予約優先)
言語英語(日本語逐次通訳付き)
共催国際交流基金アジアセンター

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