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プログラム


公募プログラム

次世代を担う若手アーティスト、カンパニーの自主公演をサポートする「F/T 公募プログラム」。昨年からは対象をアジア全域に拡大、今年は国内外180件の応募の中から6 つの国と地域の11 団体が選出されました。テーマも手法もそれぞれに異なる作品群からは、同時代表現の多様性はもちろん、アジア共通の課題や可能性も浮かび上がってきます。全作品を対象に、新しい価値を創造する作品を顕彰する「F/Tアワード」も引き続き開催されます。

キメラガール アンセム/120日間将棋

作・演出:作者本介

The end of company ジエン社 [日本]

  • 世界初演
  • 演劇

バラバラな生体のバイオナレーション! ~エマージェンシー

演出:ナンダン・アラデア

シアタースタジオ・インドネシア [インドネシア]

  • 日本初演
  • 演劇(野外)

狂人日記

演出:リー・ジエンジュン

新青年芸術劇団 [中国]

  • 日本初演
  • 演劇

Co-Lab:ソウル―ベルリン

振付:ファン・スヒョン、イム・ジエ

Co-Lab プロジェクト・グループ [韓国]

  • ダンス
  • 日本初演

美しい星

構成・演出:川口典成

ピーチャム・カンパニー [日本]

  • 世界初演
  • 演劇

あたまのうしろ

構成・演出:三野 新

ヒッピー部 [日本]

  • 世界初演
  • 演劇

小南管

振付・演出:リン・ウェンチョン

WCdance [台湾]

  • ダンス
  • 日本初演

ゲイ・ロメオ

構成・振付:ダニエル・コック

ダニエル・コック・ディスコダニー [シンガポール]

  • ダンス
  • 日本初演

雲。家。

構成・演出:鹿島将介

重力/Note [日本]

  • 演劇

不変の価値

構成・演出:谷 竜一

集団:歩行訓練 [日本]

  • リ・クリエーション
  • 演劇

アメリカン・ドリーム・ファクトリー

作・演出:ホアン・スーノン

アゲインスト・アゲイン・トゥループ [台湾]

  • 日本初演
  • 演劇

公募プログラムとは

更なる進化/深化をとげる「F/T公募プログラム」

F/T10より立ち上げた、若手アーティスト・カンパニーの自主公演をサポートする「F/T公募プログラム」。昨年より公募の対象地域をアジア全域に拡げ、日本国内だけではなく、アジア地域からも若手アーティスト達が集う場として、大きな盛り上がりを見せた。F/T12でもアジアの新たな可能性を発見する場として国内外から注目が集まる。また、F/T11で新設されたアワードを今年も実施。本プログラム内で上演された作品のうち、新しい価値の創造に取り組む作品には、F/Tアワードを授与し、次年度のF/T主催演目に招聘する。さらに、期間中の充実した関連プログラムの実施や、参加団体同士のより深い交流の場を設けることにより、作品創作・批評(評価)・流通が行われるアジアのプラットフォームを目指す。

アジア全域から次世代のアーティストが集結!

今年も前回F/T11引き続き、アジア全域を公募対象地域とし、日本国内から94件、アジア地域から86件、計180件と前年度を大きく上回る応募があった。事務局内での選考を経て、最終的に11組(日本:5、台湾:2、韓国:1、中国:1、シンガポール:1、インドネシア:1)の本プログラム参加が決定した。選ばれたアーティスト・カンパニーがそれぞれの問題意識をどのように独自の手法で、舞台芸術に昇華させていくのか、ますます多様化し、複雑にからみあう現代の価値観の中、彼らの向き合う現実と舞台芸術はどのように結ばれていくのだろうか。同じアジアの同時代アーティストを刺激し、アジアにおける作品と才能が集まるプラットフォームとしての役割を担う本プログラムに、更なる期待が高まる。

中国、韓国からの審査員も迎え、新たなアジアの価値を創造する「F/Tアワード」

F/T12公募プログラムにて上演された作品のうち、新しい価値を創造する作品・アーティストに対してF/Tアワードを授与。国内・アジア地域等、創作の拠点を問わず、同じ評価基準で表現の個別性や地域性を問うことにより、その方法論への意識と、同時代の表現に対するより多角的な視点からの批評性が期待される。受賞者は次年度のフェスティバルのF/T主催プログラムとしての創作・発表の権利が約束される。

※昨年F/Tアワードを受賞した捩子ぴじん氏は本年度の主催作品参加を辞退され、それを受けて、F/Tアワード次席であった村川拓也氏を主催プログラムに招聘する運びとなりました。

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TOKYO / SCENE #03
特集:アジアに息づく舞台芸術のイニシアティブ
アジア新世代のアーティストたちと、舞台芸術シーンのいま

をご覧いただけます。

TOKYO / SCENE #03 特集:アジアに息づく舞台芸術のイニシアティブ

審査員プロフィール

ウー・ウェングアン

1956年雲南省生まれ。74年、昆明の高校を卒業後、農村へ下放。78年に雲南大学入学。卒業後、高校教師の職を経て85年、昆明電視台にジャーナリストとして入局。88年、北京に移り中国中央電視台の仕事をしながら、映像作家、ライターとして活動を開始し、翌年独立。初作品『流浪北京:最後の夢想家たち』(90年)以降、個人の生活や中国社会に焦点をあてた作品を精力的に制作。生活舞踏工作室、草場地工作站の運営などの活動を続けている。ドラマトゥルクとして、制作舞踏工作室『メモリー』でF/T10に参加。

内野 儀

1957年生まれ。演劇批評家・東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は日米現代演劇。表象文化論学会理事、神奈川芸術文化財団理事、セゾン文化財団評議員。米国のパフォーマンス研究学術誌"TDR"(MIT Press)編集委員。主な著書に『メロドラマの逆襲―<私演劇>の80年代』、『メロドラマからパフォーマンスへ―20世紀アメリカ演劇論』"Crucible Bodies" 等。

鴻 英良

1948年生まれ。演劇批評家。専門はロシア芸術思想。ウォーカー・アート・センター・グローバル委員、国際演劇祭ラオコオン芸術監督、舞台芸術研究センター副所長を歴任。著書に『二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界』、共著に『反響マシーン―リチャード・フォアマンの世界』他、訳書にカントールの『芸術家よ、くたばれ!』、タルコフスキー『映像のポエジア』など多数。また『シアターアーツ』第一期編集代表、『舞台芸術』(1〜10号)編集委員を務めた。

ソ・ヒョンソク

1965年生まれ。演出家、舞台芸術研究家。延世大学コミュニケーション大学院ダウォン(多元)芸術教授。またクリエイターとしてサイトスペシフィック・パフォーマンス作品を発表している。主な演出作品に『FAT SHOW』、『||||□』(共同演出)『Heterotopia』『Desire Paths』『The Divine Prostitution of the Soul』など。

宮沢章夫

1956年静岡県生まれ。90年、作品ごとに俳優を集めて上演するスタイルの「遊園地再生事業団」の活動を開始、『ヒネミ』(92年)で岸田國士戯曲賞受賞。2000年から3年間の休止期間を経て、03年、戯曲+映像+パフォーマンスのコラボレート作品『トーキョー・ボディ』、05年『トーキョー/不在/ハムレット』をそれぞれ発表し活動を開始した。また、99年芥川賞候補となった『サーチエンジン・システムクラッシュ』(文藝春秋)などの小説、エッセイ、評論などの執筆活動や早稲田大学文化構想学部教授など、活動は多岐にわたる。

相馬千秋

1975年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、フランス・リヨン大学院で文化政策およびアーツマネジメントを専攻。2002年よりNPO法人アートネットワーク・ジャパン所属。主な活動に東京国際芸術祭「中東シリーズ04-07」、横浜の芸術創造拠点「急な坂スタジオ」設立およびディレクション(06-10年)など。2009年F/T創設から現在に至るまで、F/T全企画のディレクションを行っている。2012年度文化庁文化審議会文化政策部会委員。

※審査員として来日を予定していたハンス=ティース・レーマン氏はご本人の都合によりキャンセルとなりました。