プレスリリース

人と都市から始まる舞台芸術祭
第12回「フェスティバル/トーキョー19」 10月5日より開催決定

「からだの速度で」をテーマに
都市でこそ可能な創造と祝祭のかたちを追求する37日間

フェスティバル/トーキョー(以下F/T)は、2009年の開始以来、東京・日本を代表する国際舞台芸術祭として、新しい価値を発信し、多様な人々の交流の場を生み出してきました。

12回目となるF/T19では国内外のアーティストが結集し、F/Tでしか出会えない国際共同製作プログラムをはじめ、劇場やまちなかでの上演、若手アーティストと協働する事業、市民参加型の作品など、多彩なプロジェクトを展開していきます。

オープニングプログラムにおける新たな取り組みとして豊島区内の複数の商店街と協働してつくるパレードを実施予定の他、ポーランドの若手演出家マグダ・シュペフト(資料3)による新作を上演いたします。
2014年から開始した「アジアシリーズ」は、「トランスフィールド from アジア」と形を変え、現在進行形のアジアの舞台芸術やアートを1カ国に限定せず紹介します。2年間にわたるプロジェクトのドキュントメント『Changes(チェンジズ)』は続編を上映予定です。

なお、参加アーティスト情報は6月中旬、プログラムの詳細は7月中旬に発表いたします。

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【開催概要】

名 称: フェスティバル/トーキョー19  Festival/Tokyo 2019
会 期: 令和元年(2019年)10月5日(土)~11月10日(日)(予定)37日間
会 場: 東京芸術劇場、あうるすぽっと、シアターグリーン ほか ※内容は変更になる可能性がございます。

フェスティバル/トーキョー(F/T)は、同時代の舞台芸術の魅力を多角的に紹介し、新たな可能性を追究する芸術祭です。2009年の開始以来、国内外の先鋭的なアーティストによる演劇、ダンス、音楽、美術、映像等のプログラムを東京・池袋エリアを拠点に実施し、305作品、2221公演を上演、69万人を超える観客・参加者が集いました。「人と都市から始まる舞台芸術祭」として、都市型フェスティバルの可能性とモデルを更新するべく、新たな挑戦を続けています。

主催:フェスティバル/トーキョー実行委員会
豊島区/公益財団法人としま未来文化財団/NPO法人アートネットワーク・ジャパン、
東京芸術祭実行委員会〔豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、フェスティバル/トーキョー実行委員会、 東京芸術劇場・アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕
「トランスフィールド from アジア」共催:国際交流基金アジアセンター
令和元年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業(豊島区国際アート・カルチャー都市推進事業) 

フェスティバル/トーキョー19は東京芸術祭2019の一環として開催いたします。
フェスティバル/トーキョー19は東アジア文化都市2019豊島と連携して開催いたします



【お問い合わせ】 
         

フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局 広報:小倉、神永、岡崎
TEL: 03-5961-5202  
FAX: 03-5961-5207 
MAIL: press@festival-tokyo.jp
〒171-0031 東京都豊島区目白5-24-12 4階



ディレクターズ・メッセージ

からだの速度で

からだの速度というものがあります。
わたしたちはこの数世紀(または遙か古代から)、速さを求めてきました。いかに速く移動するか、いかに早く知るか、いかに早く手に入れるか。その欲望の絶え間ない追求の結果、高速化・効率化が進み、生活が便利になったのは間違いありません。
しかしその一方、ますます加速する世界に対して、からだが悲鳴を上げているのも確かです。この数年にかぎってみても、情報の速度はさらに上がり、つられて感情のレスポンスだけは一瞬で噴き上がるようになったけれど、それに比べて、わたしたちのからだの速度は、おそらくほとんど変わっていません。物理的・物体的なからだには、移動するにも、成長するにも、やっぱりかかる時間があります。
では遅くすればいいのか。そんな単純な話でもないはずです。とくにこの東京という巨大都市で、すべてをスローにしようというのは、それはそれでナンセンスです。そもそもわたしたちのからだの速度も一様ではありません。速いときもあれば遅いときもある。幼いからだもあれば老いたからだもある。そこにさらに、人ではないもの、からだのないものの速度が加わって、無数の速度のバリエーションとグラデーションの共存する複合体として、この巨大都市はある。
パフォーミングアーツは、物体として残る作品をつくるジャンルではないけれど、からだの速度で、からだから生まれてくるものを通して、わたしたちの生を見つめます。つかのまでも、そんなパフォーミングアーツによって、都市を構想できないものか。フェスティバルはそのための時間です。

ディレクター 長島 確・共同ディレクター 河合千佳



プロフィール

長島 確 Kaku Nagashima

1969年東京生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒。大学院在学中、ベケットの後期散文作品を研究・翻訳するかたわら、字幕オペレーター、上演台本の翻訳者として演劇に関わるようになる。その後、日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、さまざまな演出家や振付家の作品に参加。近年は演劇の発想やノウハウを劇場外に持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。参加した主な劇場作品に『アトミック・サバイバー』(阿部初美演出、TIF2007)、『4.48 サイコシス』(飴屋法水演出、F/T09秋)、『フィガロの結婚』(菅尾友演出、日生オペラ2012)、『効率学のススメ』(新国立劇場、ジョン・マグラー演出)、『DOUBLE TOMORROW』(ファビアン・プリオヴィル演出、演劇集団円)、『マザー・マザー・マザー』(中野成樹+フランケンズ、CIRCULATION KYOTO)ほか。主な劇場外での作品・プロジェクトに「アトレウス家」シリーズ、『長島確のつくりかた研究所』(ともに東京アートポイント計画)、「ザ・ワールド」(大橋可也&ダンサーズ)、『←(やじるし)』(さいたまトリエンナーレ2016)、『まちと劇場の技術交換所』(穂の国とよはし芸術劇場PLAT)など。18年度より、F/Tディレクター。東京芸術祭2018より「プランニングチーム」メンバー、東京藝術大学音楽環境創造科特別招聘教授。

河合千佳 Chika Kawai

武蔵野美術大学卒。劇団制作として、新作公演、国内ツアー、海外共同製作を担当。企画製作会社勤務、フリーランスを経て、2007年にNPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)入社、川崎市アートセンター準備室に配属。「芸術を創造し、発信する劇場」のコンセプトのもと、新作クリエーション、海外招聘、若手アーティスト支援プログラムの設計を担当。また同時に、開館から5年にわたり、劇場の制度設計や管理運営業務にも携わる。12年、フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局に配属。日本を含むアジアの若手アーティストを対象とした公募プログラムや、海外共同製作作品を担当。また公演制作に加え、事務局運営担当として、行政および協力企業とのパートナーシップ構築、ファンドレイズ業務にも従事。15年度より副ディレクター。18年度より、F/T共同ディレクター。東京芸術祭2018より「プランニングチーム」メンバー、日本大学芸術学部演劇学科非常勤講師。

マグダ・シュペフト(Magda Szpecht)

1990年、ポーランド、イェレニャ・グラ生まれ。ヴロツワフ大学でジャーナリズムと批評を学んだ後、クラクフ国立演劇大学に入学し演出家としての活動を開始。2014年に発表した「私を愛したイルカ」はベルリンHAU劇場での100°Berlin Festivalで審査員賞を受賞。また、2016年国際演劇祭「神曲」の若手作家コンクール「パラディーゾ」で、「シューベルト。12人の演奏家によるロマンチックな第一弦楽四重奏」を上演し優勝。 シュペフトは、映像や音楽、実験的な振付、ドキュメンタリー要素を取り入れた演劇から、ビジュアルインスタレーションなど、幅広い形式で学際的な作品をつくる。また、演劇分野以外のアーティストとの共同制作や、観客と俳優を接続する空間でのパフォーマンスなど、従来の演劇システムから離れた実験的な作品制作を行う。


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