• 2014年11月30日
    フェスティバル/トーキョー14は閉幕いたしました。たくさんの方にご来場いただき、心より御礼申し上げます。

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彼は言った/彼女は言った

date

11月19日(水)~11月24日(月・祝)

venue

アサヒ・アートスクエア

ticket

自由席(整理番号つき) 2,000円(当日+500円)

schedule

11/19(水)19:30
11/20(木)19:30★
11/21(金)休演日
11/22(土)12:30
11/23(日)12:30
11/24(月・祝)12:30

★モ・サ+タン・フクエン(本作ドラマトゥルク・プロデューサー)による、ポスト・パフォーマンストークあり
※受付開始は開演1時間前、開場は30分前。

上演時間 60分(予定)
※上演は前半は着席、後半は立席となります

激動の時代を映す、ミャンマー新世代アーティストのまなざし

 
 近年の民主化政策により、多くの外資系企業が参入するなど、急速な変化を遂げつつあるミャンマー。モ・サは、軍事政権下に盛んであった感情表現を軸とする作品から多層的なコンセプト構築へと重点を移した、新世代を代表するパフォーマンス・アーティストである。
 本作は、彼のデビュー当時からのパフォーマンス作品、映像作品を引用し、新たな舞台作品にまとめあげるというもの。地元のアーティストから路上で働く人々まで、さまざまな人の手の動きを撮影した映像、あるいは、指の形と顔とを組み合わせたコミュニケーションパフォーマンスなど、一貫して取り上げられている「手」の表情に、激動の時代と、それでも不変の人間の姿が映る。

 

当日パンフレットはこちらから

まなびのアトリエ:基礎知識講座「ミャンマーの歴史・政治・文化、そしてアート」11/11(火) 19:00~

近年の民主化政策により、多くの外資系企業が参入するなど、急速な変化を遂げつつあるミャンマー。F/Tはそんな激動の時代を生きるミャンマーのアーティストに注目をし、新世代アーティストを牽引するパフォーマンス・アーティスト、モ・サ『彼は言った/彼女は言った』の上演を行う。

 

この講座では文化人類学者の田村克己氏とアートライターのアンドリュー・マークル氏を招き、田村氏による講演では激動の地・ミャンマーを歴史や政治、文化といった面から見つめる。またマークル氏からは2014年2月に行われたミャンマーでの現代美術調査の経験を踏まえ、現代のミャンマーのアートシーンが語られる。F/T15では「アジアシリーズvol.2」としてミャンマーの特集も予定しており、それに先駆けてミャンマーの歴史・政治・文化、そしてアートを考察できる特別な一夜となる。

 

日時:2014年11月11日(日) 19:00~

入場:無料(予約優先)

 

講師プロフィール

田村克己

総合研究大学院大学理事、国立民族学博物館名誉教授

東京大学大学院社会学研究科文化人類学専攻修士課程修了後、鹿児島大学、金沢大学、国立民族学博物館などにて、研究教育にあたる。ビルマ(ミャンマー)を中心に東南アジア大陸部や中国南部などで、文化人類学の調査を行う。主著書に『レッスンなきシナリオ』(風響社)、共編著に『暮らしがわかるアジア読本ビルマ』(河出書房新社)、『ミャンマーを知るための60章』(明石書店)などがある。

 

 

アンドリュー・マークル

アンドリュー・マークル

アートライター、研究者

1981年生まれ、東京在住。2003年ニューヨーク、コロンビア大学比較文学・社会学科卒業。現在日英バイリンガルオンライン雑誌アート・イット国際版副編集長を務め、海外雑誌「Frieze」や「Artforum」などに寄稿。2008年まではアジアパシフィック地域を専門する現代美術誌「ArtAsiaPacific」の副編集長。また、東京造形大学やアーツイニシアティヴトウキョウ(AIT)で教育活動をする。今年2月に国際交流基金の企画で美術作家田中功起氏と一緒にミャンマー、ヤンゴンへ訪問、現地の現代美術状況を調査した。

 

ご予約はこちらから

 

 

「まなびのアトリ エ」のすべての講座、上映会、トークはこちらから→

モ・サにメールインタビュー(モ・サの友人、演出家・作家の篠田千明さんが寄せてくださいました)

[Question from Shinoda]

はろー、モ・サ、おげんきやま???

今プノンペンにいて、Orawanが前に滞在してたwhite buildingとかSa Sa Bassacとかであそんでるよ。

もうすぐ日本にいくね、日本の秋をたのしんで~~~! 公演にいれなくて残念だけど成功を願ってます。

 

今回フェスティバル/トーキョーははじめてビルマのアーティストを呼びます。『彼は言った/彼女は言った』 は見た事ないんだけど、私自身が知りたい事をきくね。このインタビューが観客のなにかヒントになればいいけれど。

おっけー、じゃあはじめよう!!!

 

1)短い解説によると(ってわたしの理解だけど)この公演はちょっとしたモ・サの歴史をみせる感じなのかしら?

わたしは1982年にうまれて、モ・サは1983年生まれだよね。

まあつまり同じ時間軸で育ってきたっていってもいいかなっておもうんだけど、これからわたしが個人的に覚えてる公の出来事をあげてくので、モ・サもなにかおぼえている国内外の出来事を教えてください。

 

まず最初に覚えてるのは昭和天皇が1989年になったばかりでなくなったこと。

なにもかもが葬式でお休みになりわたしは家にいなくちゃいけなかったんだけど、どのテレビも天皇崩御のニュースで、なんかつまらない祝日だなーっておもった。日本では天皇がなくなると年号を変えるんだけど、今うちらが平成ってよんでる新しい名前もへんなのっておもった。

 

次はわたしが14才のときに、小学校の校門にこどもの頭がおかしな手紙と一緒に置かれる殺人事件があった。犯人が捕まった時、彼がたったわたしとおなじ14才だったことがわかった。

実際わたしはその年齢にはおどろかなかったんだけどオトナたちのリアクションはちょっと過剰じゃないかなって感じた。

大人がおおきな子どもであるように子どもはちいさな大人であって、そのときオトナたちはそれを忘れて“今の子どもたちは生死のモラルがおかしくなってるんだ”とかなんとか騒いでいた。

まあね、ある意味では彼らは正しかった。生と死にはもうモラルはなくて、ただ私たちが自分自身の存在を理解するための願いでしかないから。

 

三つ目は1999年。わたしはその年に世界が終わるって完全にしんじてて、2000年になるときの大晦日、わたしは目をつぶって12時をすごし、新年がきて、“あ、ほんとうのほんとに21世紀ってくるんだな”って思った。

 

四つ目は、2001年の911。わたしは“恋する惑星”の女優のフェイウォンがでてるドラマをみるためにたまたまテレビをつけていた。普段はそんなにテレビ番組はみないんだけど、わたしは中学生のころ彼女の大ファンだったから、テレビの前にいた。字幕スーパーがドラマの途中にあらわれて、そのまま中継がはじまった。多くの人がそうだったように、わたしはテレビであのシーンを見た。

 

最後はもちろん2011年の3・11。わたしは東京の自宅にいたんだけど、人生ではじめて、わこれは死ぬわ、って感じた。大きな揺れはその日はずうっとやむようすがなくって、わたしは夜には東京を逃げ出そうって決心した。友達は“何があるかわからないからここにいな”ってゆったけど、関係なかった、とにかくこの揺れから逃げ出したかった。それで友達とおちあって車で大阪まで向かった。大阪に行く間、反対側の道はたくさんの救急車と消防車が北に向かっていた。光と音は高速道路に列をつくってそれは大阪に着くまで絶える事はなかった。

 

まあ、こんなかんじです。公の出来事の話をしたいってよりは、モ・サがどんなことをみておぼえているかに興味がある。

 

2)いま東南アジアにすむアドバンテージはなんだとおもう?

 

もちろん様々なことがこの辺ではおこっているけれど、経済成長の意味だけじゃなく、どんな文化的な可能性があるかな?

例えばさ、日本はWIFIのまえはLANケーブルを使ってたけど、でもこっちの国々だとLANケーブルを経ないでいきなりWIFIつかってるよね。

たくさん解決しなくちゃいけない問題はあるにしろ、こんなふうにいろんなことをスキップする事もできるって思うの。もしわたしと意見がぜんぜんちがってもかまわないから、どういう意見かおしえてください。

公演の成功をおいのりしてます~

 

Shin-chan

 

 

[Answer from Moe Satt]

しんちゃん!ちょっとこれでいいのかわかんないけど、とりま短く答えてみるね。

 えっと公の出来事?

 

ぼくが5才んときに8888民主化運動が198888日に始まった。だから8888っていうんだけど。

うちのまわりではハンガーストライキが始まって、家族の大体がそれに参加してたから、”僕も参加したい”ってお母さんにいったら、いいよってゆわれたから、小学校の制服(白と緑のね)をきて参加した。

8888は最初大学生たちから始まったんだけど、それが運動がすすむにつれて、高校生や小学生、ついには全市民が参加する事になった。だから制服ってのはこの出来事では役割があったんだ。学校の制服、労働者の制服、兵士の制服、ほかにもいろいろ。

ぼくはあまりに若すぎて自分をコントロールできなくて、アイスクリーム屋さんが見えた時に、ハンガーストライキエリアから飛び出してアイスキャンディを一本買った。で、そのあとハンガーストライキエリアにもどろうとしたんだけど、彼らはぼくをそのエリアにもどしてくれなかった。

“お前アイスキャンディーなめてただろ、ここにいる人たちはなにも食べ物を口にしちゃいけないんだ。我々はハンガーストライキをやってるんだから。”

ぼくは、参加する!参加する!ってないたりわめいたりした。

これが僕が印象にのこってる最初の公の政治的な出来事。

 

ぼくが大きくなって、道でデモをしていたひとたちが捕まったってニュースをたくさん聞いた。

だからみんな、伝統的な事以外のなにかを道ですることを少しびびって、大体のイベントは軍事政権のセキュリティにみはられてて静かだった。

パフォーマンスアーティストとしてぼくたちは公共空間を再定義しようと試みている。僕たちには公共空間で何かする権利があるってうったえていかなくちゃいけない。

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住む事のアドバンテージか。そだな、まず最初にミャンマーで生活するアドバンテージをいおうかな。10年前は、ぼくは間違った国に生まれてきたって思ってた、だって国は貧しいしアーティストのための機会もそんなにないし。でもあとで、ぼくは自分がただしい場所、ただしい町にうまれたって気づいた。

 

んとね、ミャンマーにはそんなにコンテポラリーアーティストがいないから、だから簡単に有名になれるよ。日本みたいに他の人とくらべられたりしないで、なにか違っておもろくて、そんでちょっとさえたのを作れば、それでスーパー!

 

もう一つは実際今この国がかわってるところ、つまり改革の証人であるってこと。

もしミャンマーのアーティストだったらきっとこの国の評判のおかげでちょっとセクシーなアーティストになるよね。前は誰もミャンマーのアートシーンに注目なんかしなかった。

 

でもほらいまは、ぼくたちはちょっとセクシーなアーティストってわけ。思うにフェスティバル/トーキョーだって、だから今年ぼくを最初のミャンマーのアーティストとして呼んだんじゃないかな。

 

実はぼくの公演は歴史を語るんじゃなくて、まえにやった三つのパフォーマンスと一つのビデオ作”Hands around in Yangon””Face and finger””Smiles””Wishes of the hands”、をあわせたものになる。

 

 

[Reply from Shinoda]

多分Face and Fingerはみたことあると思う。

なるほどー。ちょっと勘違いしてたけど、でもまあ答えを気に入ってるからだいじょぶよ。

 

わたしはあしたベルリンにいくしモ・サは日本にすぐ行くね。

長い足をもったかわりにどの場所もテンポラリーになっちゃった。来年はバンコクにもそんないないかも。

でもわたしが”帰る”っていうときは、それはバンコクに帰るって意味。東京はわたしの地元でバンコクは拠点になった。

 

モ・サは今拠点と言えばどこかな? もしくはなんか拠点について思う事あったら教えてねー。

これが最後の質問です。

 

 

[Answer from Moe Satt]

ぼくの地元はヤンゴンで、拠点もヤンゴン。

違う国にいようっておもったことないな。

自分の国が好きだし、人が好きだし、友達が大好きだよ。

 

篠田千明 しのだちはる
世界を思考指向嗜好し、人・物・出来事を配置compose作曲する演出家、作家。現在、バンコク在住。

 

会場でミャンマー料理をお召し上がりいただけます!

会場で日替わりのミャンマー料理を販売!どれにあたるかは行ってみてのお楽しみ!
ミャンマー風牛肉カレー photo2 photo1
メニュー例:
 カレー:650円
 ビーフン:500円
 ライススティック:500円

アーティスト・プロフィール

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モ・サ

アーティスト、キュレーター

1983年ミャンマー、ヤンゴン市生まれ。2005年理学学士(動物学)として大学を卒業後、グラフィックデザイナーを経て芸術作品を発表し始める。パフォーマンスアーティストとしてギャラリーや街の中で作品を発表。アジアとヨーロッパのパフォーマンスフェスティバルに数多く参加している。ミャンマーの国際パフォーマンスイベント「ビヨンド・プレッシャー」の創設者であり主催者。このイベントは2008年よりほぼ毎年開催されており、今年も12月に開催予定。東南、南アジアの国々からさまざまなアーティストを招聘している。キュレーターとして「”On/Off”_Myanmar Contemporary Art Event」(ベトナム、ハノイ)や「Forward/Backward _8 Myanmar Contemporary Artists」(タイ、バンコク)を企画。マレーシアの Rimbun Dahanおよび韓国の Hooyong Performing Arts Centre、東京の3331 Arts Chiyodaでのアーティスト・イン・レジデンス(滞在型制作事業)にも招聘された。自身を2000年代以降にミャンマーに出現した第二世代のアーティストと称しており、非感情的で、コンセプチュアルなアートを目指している。特に公共スペースでパフォーマンスを行うことを好み、観客との対話、観客のパフォーマンスへの参加を重要視している。

キャスト・スタッフ

構成・出演:

モ・サ

ドラマトゥルク・プロデューサー:

タン・フクエン

照明、舞台監督コーディネート:

田代弘明(株式会社DOTWORKS)

音響コーディネート:

堤田祐史(WHITELIGHT)

テクニカルコーディネート:

遠藤豊(LUFTZUG)

通訳:

河井麻祐子

制作:

松嶋瑠奈、横井貴子

助成:

国際交流基金アジアセンター

主催:

フェスティバル/トーキョー

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マップ

アサヒ・アートスクエア

東京都墨田区吾妻橋1-23-1 スーパードライホール 4F

TEL: 090-9118-5171

 

東京メトロ銀座線「浅草駅」4、5番出口より徒歩5分。
都営地下鉄浅草線「浅草駅」A5番出口より徒歩10分、「本所吾妻橋駅」A3出口より徒歩6分。
東武線「浅草駅」より徒歩6分

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チケット購入

一般前売開始:2014年9月28日(日)10:00より

先行割引販売:2014年9月20日(土)10:00~27日(土)19:00

8日間限定で、一般前売料金から30%OFF

 

料金:一般前売 自由席(整理番号つき) 2,000円(当日+500円)

一般前売 2000円
先行割引 1400円
ペア 1800円
5演目セット 1600円
3演目セット 1700円
学生 ※当日券共通。当日受付で要学生証提示 1300円
高校生 ※当日券共通。当日受付で要学生証または年齢確認可能な証明書の提示 1000円

取扱:

F/Tチケットセンター

東京芸術劇場ボックスオフィス、チケットぴあ[Pコード:560-982]]、カンフェティ

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