YouTubeに投稿されたシリア内戦の映像を解析。デジタル情報化された狙撃手と、画面上には不在の撮影者、双方の実体に迫る
シリア内戦中、インターネット上には、市民ジャーナリストによる映像が多数アップロードされ、戦地の現状を知る有効な手段として、世界中に拡散、共有された。本作はYouTubeに投稿された「ダブル・シューティング」に着目し、現代のメディアと現実との境界線、戦争と人々の意識のありようを読み解くレクチャー形式の映像作品。携帯電話が捉えた銃口が撮影者を撃つ、その一瞬に何が起こっていたのだろう―。デジタル映像の解析とその解説が、切り取られたイメージ(映像)と現実との間の差異、レンズが捉えきれなかったスナイパーの実体、画面には映らない撮影者の死の瞬間に迫っていく。
- ラビア・ムルエ
- 1967年、レバノン出身、ベイルート在住。レバノンの季刊誌『Kalamon』 や『TDR:The Drama Review』(ニューヨーク)の編集者としても活動中。ベイルート・アート・センター協会の...
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リコメンド
かつてラース・フォン・トリアー監督らにより掲げられたドグマ95運動のマニフェストを、演出家ラビア・ムルエはその独創的発想により、シリア騒乱におけるアマチュア・ジャーナリズム映像に適応してみせる。そして、その審美性について恐ろしく才智にたけた分析を施す。この22分間のレクチャー・パフォーマンスの画面に挿入されるのは、無数の「ダブル・シューティング」の瞬間。ダマスカスで日常的に勃発する二重のシュート(携帯電話による撮影/マシンガンによる射殺)の一瞬が、電子空間に記録される。だが逆説的に、その映像には観客(撮影者)と俳優(殺人者)がつねに不在だ。死者の携帯画面には、オプトグラフィーのような角膜残像は記録されない。また殺人者の相貌はフォーカスするほど無数の抽象的なピクセルと化す。死は、生は、暴力は、シリアのどこに存在するのだろう。
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予約受付開始:10月5日(土)10:00
料金:自由席
入場無料 (要Web予約)
ラビア・ムルエセット券 対象
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