劇評

バラバラな生体のバイオナレーション! エマージェンシー

F/Tで上演された各作品、企画についての劇評アーカイブです。
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ポストリアリズムへの探求

セノ・ジョコ・スヨノ
翻訳:加藤ひろあき

 去る11月22日、にしすがも創造舎 (i) のグラウンドに大きな穴が一つぽっかりと口を開けていた。もともと耕作地であったように思われるその土地は手入れされることなく放置されていた。盛られた土の上にはシャベルが数本、ごろんと転がっている。そしていくつかの木箱、見たところコンテナのようなものが穴の横に無造作に置かれていた。わたしは最初、これはインスタレーションアートだろうと考えた。しかも、ごくありふれたインスタレーションだと。

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ダンスのエコロジー
――F/T12におけるいくつかのダンス作品について


 「その土地にどんな草が生えているか、ということはその土地の踊りにも直接関係してくる」。インドネシアの前衛舞踊家として世界的に知られるサルドノ・クスモは、ダンスがその環境と密接につながっている事実を絶えず強調する人である。

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時間の外へ――シアタースタジオ・インドネシア『バラバラな生体のバイオナレーション! ~エマージェンシー』


 アジアの舞台芸術において言葉の壁は大きな問題だが、それを乗り越える表現手段としてフィジカルシアターが独特の発達を遂げて来たことは日本でも比較的知られている。「日本国際パフォーマンス・アート・フェスティバル(NIPAF)」やストアハウスの「フィジカルシアターフェスティバル」などが精力的に紹介してきたからに他ならないが、今回のF/Tにおけるシアタースタジオ・インドネシア『バラバラな生体のバイオナレーション!~エマージェンシー』の上演は、そうしたいわゆるアングラ的な文脈ではなく池袋駅前の広場という文字通り「地上」で行われ、しかも場の特性上、通りすがりの人々の目にもふれる入場無料の公演になった点、そしてそのスケールの大きさによって、異色の出来事だったといえる。

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