劇評

復活

F/Tで上演された各作品、企画についての劇評アーカイブです。
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犬死にのために、臭いものにはフタを――ピーチャム・カンパニー『復活』

堀切克洋

1.
原稿執筆がおおいに遅れてしまった。

当初はやわらかい口調だったフェスティバルの担当者からの催促も、冬の訪れとともに次第に厳しさを増し、最終的には「いい加減にしてくれませんか、ホリキリさん」という感じになって現在に至っている。おそらく、この企画に原稿を依頼されることは、もう二度とないだろう。この間、東京にはめずらしく雪が積もり、そして解けていった。

正直に言えば、この文章で扱うことになっているピーチャム・カンパニーの『復活』は、昨年秋のフェスティバル/トーキョーで最も面白いと感じた作品だった。たとえわたしが、この欄で扱っている鳥公園とピーチャム・カンパニー、そしてwonderlandの劇評講座で扱ったジェローム・ベルPort Bの作品以外には、わずか1本(バナナ学園)しか見ていなかったとしても。

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