イキ、テ、タイアーカイブ

 この作品は、現代の日本の空気感(というえたいの知れない関係性のルール)をよく映しだしている。男性ダンサー三人(大植真太郎、柳本雅寛、平原慎太郎)はいずれもクラシック・バレエ出身で、高度なテクニックと可動域の広い身体が繰り出すムーヴメントは洗練された滑らかな曲線の軌道を描くが、やっていることは取っ組み合いやじゃれ合いで、野性味とマヌケさが入り交じった脱力系のアクロバティックなダンスが基調になっている。